日日是今帳…4月19日
古民家Hibicoreの女将が『ずれずれなるままに』今日の『ウタ』を綴る『日日是今帳』
少し風の強い朝。風が吹くたびに、樹々がザワザワとガラス戸がガタゴトと音を立てます。つい最近までヒョロヒョロと、か弱げだった紅葉の若葉が大きくなり、ユサユサと風に揺られています。桜だ、新学期だ…と言っていた4月もあと十日あまり。自然の移り変わりが速いので、この時期はあっという間に過ぎてしまう気がします。そしてこんな季節に思い出すのが、『年年歳歳 花相似たり 歳歳年年 人同じからず』という言葉。ネットで調べてみたら、唐時代の『代悲白頭翁』という漢詩の一節とのこと。毎年同じように花は咲くが、それを見る人は同じではないという意味だそうです。白髪の老人が、自分も昔は紅顔の美少年だったんだぞ〜みたいなことを、春の風景に重ねてつぶやいている感じの詩かな?学生時代に習ったのか記憶は定かではないのですが、『年年歳歳…』の部分だけなんとなく覚えています。この詩に出会って三十数年。いつの間にか、作者の心情が身にしみる歳になってきました(汗)写真は葉が開く前のシダ。シダのある庭が好きなのは、唐時代より遥か昔のジュラシック時代の記憶でしょうか(笑)
2017年4月19日
シダの葉や 太古の夢から 覚め開く